広島サミットのワイン

広島サミット ワイン

先進7か国首脳会議(G7)が2023年5月に広島で開催されました。

広島には、日本でも有数のワイナリーがいくつかあります。これらのワイナリーは、さまざまなブドウを栽培し、幅広いワインを生産しています。

G7サミットで提供されたワインはすべて、広島のワイナリーからのものでした。サミットでは、白、赤、スパークリングワインなど、さまざまなワインを提供されました。

本記事では広島サミットで首脳達に提供されたワインを紹介します。

以下の外務省のウェブサイトで全ワインが見れますが、一覧になっておらず、1つ1つPDFファイルを開いて確認しないといけません。

G7広島サミットにおける食のおもてなし(外務省ウェブサイト)

本記事では一覧で紹介します。

目次

広島サミットで提供されたワイン

配偶者向け食事会で提供されたワインもありますが、まずは首脳に振る舞われたワインから。

#提供日提供の場種類名前 / ワイナリー
15/191日目:ワーキング・ランチ北天の雫 2021 / 山野峡大田ワイナリー(福山市)
25/191日目:ワーキング・ランチTOMOÉ シャルドネ新月 2020 / 広島三次ワイナリー(三次市)
35/191日目:ワーキング・ディナー富士の夢 2021 / 山野峡大田ワイナリー(福山市)
45/202日目:ワーキング・ランチL’Orient甲州Vigne de Nakagawa 2021 / 白百合醸造(山梨県甲州市)
55/202日目:社交夕食会TOMOÉ 小公子 マスカット・ベーリーA / 広島三次ワイナリー(三次市)
65/202日目:社交夕食会アイス山幸アイスワイン 2021 / 池田町ブドウ・ブドウ酒研究所(北海道中川郡)

(1) 北天の雫 2021 / 山野峡大田ワイナリー(福山市)| 1日目:ワーキング・ランチ

山野峡大田ワイナリーの「北天の雫」とは、本ワインに使用されているブドウ品種のことです。

「北天の雫」は、世界的に人気の白ワイン用のブドウ品種であるリースリングと日本古来の山ぶどう「行者の水」を交配させて作られたワイン用ブドウ品種です。

ブドウは、広島県福山市にある山野峡大田ワイナリーの自社畑で栽培されています。

洋梨やメロンの優しい香り、「2022」の紹介では青りんご、ライム、蜂蜜であるとされていますので、キレとやや豊かな味わいだと推測されます。

サミットでも魚料理と鶏肉料理とあわせて提供されました。

ふるさと納税の対象となっています。

なかなか気合の入った金額ですので、贈り物に良いかもしれません。

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なお、公式サイトでは「北天の雫 2022」が6月11日から販売となっています。

【予約受付中・6/11発売開始】2022 山野峡ワイン 北天の雫 | 山野峡大田ワイナリー (yotawinery.theshop.jp)

公式サイトでは、広島サミットで提供された「北天の雫 2021」は販売されていません。

なお、このワインを作っている山野峡大田ワイナリーは、広島県福山市にあるワイナリーです。

2015年に設立され、現在では9品種3,000本のブドウを約2haの自社圃場で栽培しています。ワイナリーでは、ブドウの栽培からワイン醸造までを一貫して行っており、地元の食材を使った料理とワインを楽しめるレストランも併設しています。

(2) TOMOÉ シャルドネ新月 2020 / 広島三次ワイナリー(三次市) | 1日目:ワーキング・ランチ

TOMOÉシャルドネ新月2020は、広島県三次(みよし)市にある三次ワイナリーで生産されているシャルドネ種の白ワインです。

ブドウは、三次ワイナリーの自社畑で栽培されており、月明かりがない新月の夜に収穫されます。

シャルドネ新月は、柑橘系の香りとフルーティーな味わいが特徴のワインです。バランスの取れた酸味とまろやかな甘みが特徴で、魚介類や鶏肉などの料理によく合います。

広島三次ワイナリーは、広島県三次市にあるワイナリーです。

1991年に設立され、現在では約12haの自社圃場で約10品種のブドウを栽培しています。

ワイナリーではブドウの栽培からワイン醸造までを一貫して行っており、いわゆるドメーヌ型のワイナリーです。

また、試飲や販売、レストラン、バーベキューガーデンなどの観光施設も併設しています。

(1)と(2)はランチに出されたワインですので、軽めの食事に合わせる用です。

▶広島サミット1日目のワーキング・ランチのメニュー(広島サミット公式サイト)

(3) 富士の夢 2021 / 山野峡大田ワイナリー(福山市) | 1日目:ワーキング・ディナー

(1)に続いてこのワインも同じ山野峡大田ワイナリーイナリーのものです。

「富士の夢 2021」 は、メルローと日本古来の山ブドウ「行者の水」を交配させたワイン用品種「富士の夢」を使用した赤ワインです。

色調は紫がかったガーネット色です。

香りは、プルーンやドライフルーツ、カシスのような果実味とソフトな酸味が調和しています。

普段ワインをあまり飲まれない方でも、気軽に手に取っていただき、素直にもう一口飲みたいと思っていただける味わいを目指しているとのことであり、やや濃いめの色調ながらまろやかな味わいと推察されます。

楽天でふるさと納税で買えます。

ふるさと納税だと1万5000円と気合いの入った金額です。


そうした優しめの赤ワインということなので、食事もきっと味があまり濃くないメニューのはず。

▶広島サミット1日目のワーキング・ディナーのメニュー(広島サミット公式サイト)

(4) L’Orient甲州Vigne de Nakagawa 2021 / 白百合醸造(山梨県甲州市) | 2日目:ワーキング・ランチ

サミットの2日目のワーキング・ランチになってついに広島以外のワインが現れました。

日本ワインのもっとも代表的なブドウ品種である甲州の白ワイン。日本の一大産地である山梨のワインです。

白百合醸造は、山梨県甲州市勝沼町にあるワイナリーです。

1938年に創業され、現在では日本でも有数のワイナリーの一つです。ワイナリーでは、甲州、マスカット・ベーリーA、シャルドネ、メルローなど、様々な種類のブドウを栽培しています。ワインは、ブドウの栽培からワイン醸造まで一貫して行っており、特に甲州ワインは高い評価を得ています。

広島サミットでは、ワインは日本ワインだけが出されており、外国のワインは提供されていません。

日本ワインでも広島のワイナリーのものが優先的に選ばれています。

広島のワイナリーという限定フィルターを使わず、「これが日本の甲州ワインだ」という最高のものを田崎さんは選んだはずです。

その甲州ワインがこのL’Orient甲州Vigne de Nakagawaです。

まさに至高の甲州。

「そんないいワインならきっとお高いんでしょ。。」と思ってしまいます。

ところがどっこい。全然高くありません。

普段安いワインしか買わない人にはやや高いですが、サミットに出されたスーパーワインと考えると超お買い得です。

▶広島サミット2日目のワーキング・ランチのメニュー(広島サミット公式サイト)

(5) TOMOÉ 小公子 マスカット・ベーリーA / 広島三次ワイナリー(三次市) | 2日目:社交夕食会

(2)と同じ広島三次ワイナリーの赤ワイン。

「TOMOÉ 小公子 マスカット・ベーリーA」は、日本古来の山ブドウ「小公子」と国内改良品種「マスカット・ベーリーA」をブレンドして作られています。

マスカット・ベーリーAは、日本の赤ワイン用の黒ブドウ(赤ワインに使われるブドウ)の代表的な品種です。上記の画像にあるとおりやや個性的な味わいです。私はあまり好きではありません。

小公子はあまり聞き慣れないブドウです。

このワインの色調は濃い赤紫色で、香りはチェリーやカシスなどの果実の香りです。

味わいは、フルーティーで酸味があり、余韻は長く、まろやかです。食事との相性も良く、特に肉料理やチーズ料理によく合うとされます。

お値段は控えめです。

(6) 山幸アイスワイン 2021 / 池田町ブドウ・ブドウ酒研究所(北海道中川郡) | 2日目:社交夕食会

山幸アイスワイン(200ml)  | いけだ・オンライン・マルシェ (ikeda-wj.org)

山幸アイスワインは、池田町ブドウ・ブドウ酒研究所が製造したアイスワインです。

アイスワインとは?

極寒の早朝に樹上で凍結したブドウを収穫し、その果汁のみを発酵させて造られています。糖度が非常に高く、濃厚な甘みと華やかな香りが特徴です。

アイスワインは甘いです。デザートにとても合います。

このアイスワインを作っている池田町ブドウ・ブドウ酒研究所は、北海道中川郡池田町にある地方公営企業です。

1964年に設立され、ワイン・ブランデーの製造・販売、ブドウの栽培・販売、ワインツーリズムなどを行っています。研究所では、十勝地方の気候に適したブドウ品種の開発や、ワイン醸造技術の研究開発を行っています。また、研究所内にはワイナリーやレストラン、ワインショップなどがあり、ワインに関する様々な体験をすることができます。

楽天市場では売っていません。

公式サイトで案内されている販売サイトは以下です。

200mlで5280円とお高めのワインです。販売数量はあまり多くなさそうです。

山幸アイスワイン(200ml)  | いけだ・オンライン・マルシェ (ikeda-wj.org)

▶広島サミット2日目の社交夕食会のメニュー(広島サミット公式サイト)

広島サミットのワインの特徴

広島サミットのワインはどんなワインだったのか。

(1) 広島サミットのワインを選んだのはソムリエ協会会長の田崎真也さん

ワインを含む飲料の監修者は著名なソムリエの田崎真也さんです。

広島サミットの料理人・飲料監修紹介

田崎真也さんは、日本のソムリエ、ワインエキスパート、料理評論家です。1995年、第8回世界最優秀ソムリエコンクールで日本人として初めて優勝し、日本のワインブームの立役者となりました。

有限会社サンティール代表取締役社長、日本ソムリエ協会会長、一般社団法人全日本・食学会理事。テレビやラジオ、雑誌などでも幅広く活躍しています。

(2) すべて日本ワイン(広島のワイナリーのものがメイン)

提供されたワインに外国のワインはなく、すべて日本のワインでした。

(3) 値段控え目

日本ワイン、それも日本の中でもマイナーな広島のワインが選ばれたことも影響していると思いますが、どのワインも高級ワインという金額ではありませんでした。

これは朗報ですね。庶民でもサミットに参加した首脳と同じワインが気軽に飲めます。

(4) 軽めのワインがほとんど

アイスワインを除く5種のワインのうち、3種が白ワインで、赤ワインもカベルネ・ソーヴィニョンのように濃い赤ワインではありませんでした。

軽めのワインのラインナップだったと言えます。

会議をしながらの食事だったからか、爽やかな5月の季節だったからか、食事が日本食メインだったからか、あるいは高齢のバイデン大統領に配慮して重めは避けたのか。

▼ワイン一覧を再掲

#提供日提供の場種類名前 / ワイナリー
15/191日目:ワーキング・ランチ北天の雫 2021 / 山野峡大田ワイナリー(福山市)
25/191日目:ワーキング・ランチTOMOÉ シャルドネ新月 2020 / 広島三次ワイナリー(三次市)
35/191日目:ワーキング・ディナー富士の夢 2021 / 山野峡大田ワイナリー(福山市)
45/202日目:ワーキング・ランチL’Orient甲州Vigne de Nakagawa 2021 / 白百合醸造(山梨県甲州市)
55/202日目:社交夕食会TOMOÉ 小公子 マスカット・ベーリーA / 広島三次ワイナリー(三次市)
65/202日目:社交夕食会アイス山幸アイスワイン 2021 / 池田町ブドウ・ブドウ酒研究所(北海道中川郡)
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