バフェットが商社株に多額の投資資金を振り向け、日本株を投資候補として考えているとのインタビューが公表されて以来日本株が高騰しています。
バフェット関係の記事も増えました。
そんなバフェットの会社であるバークシャー・ハサウェイ。
数年前にアメリカネブラスカ州オマハで開催されたバークシャー・ハサウェイの年次総会(株主総会)に参加してきた際の体験記です。
1 バークシャー・ハサウェイの株主総会への参加方法(ホテル・飛行機手配から入場券入手まで)
(1) 前年9月にオマハのホテルをエクスペディアで予約
バークシャーの年次総会は例年5月最初の週末か4月末の週末に開催されます。
時期が近くなると、総会会場近くのホテルは予約が取りにくくなる。高くなる。
会場から遠くなるのは避けたい。となれば、早く予約をするべきだ。それも、会場からできる限り近くて移動が楽なホテルがいい。あまり高いのも嫌だ。
というようなことを考えて、早めに前年の9月にエクスペディアで次のホテルを予約しました。
ステイブリッジ スイーツ オマハ エイティス アンド ドッジ(Staybridge Suites Omaha 80th And Dodge)
なんでここにしたか。理由は以下のとおり。
- 総会の会場から遠くない
- 口コミ評価が高い
- 料金が高くない
上記3点の総合評価でここに決めました。
会場に歩いて行けるホテルは、もう9月の時点で予約満杯のところもありました。歩いて行ける距離にあるオマハのダウンタウンのホテルは、総会の時期だからか、高い。。
タクシーで行けばいいだろう、ということで車で20分くらいの距離にある上記ホテルにしたのです。空港からも20分くらいです。空港と会場は近いです。
また、
④キャンセルできるプラン
を選ぶのも重要です。
(2) オマハ行きで利用した飛行機はアメリカン航空
バークシャーを訪れるためのオマハの空港はどこか。エップリー・エアフィールド。「そんな空港あるんだ」という感じの空港です。
この空港を利用する旅に利用した便は次のとおりです。
(往路)
5月2日 成田 18:05発 ~ ロサンゼルス 12:25着 アメリカン航空170便
5月2日 ロサンゼルス 17:05発 ~ オマハ 22:20着 アメリカン航空6046便
(復路)
5月6日 オマハ 9:30発 ~ シカゴ 10:59 アメリカン3338便
5月6日 シカゴ 12:40発 ~ 成田 15:35(5月7日) アメリカン8404便(JAL)
航空券代は15万8740円でした。チャーリー・マンガーを見習ってエコノミークラスを利用したわけです。
私はアメリカン航空で直接予約しましたが、エクスペディアで取ればホテルと一括でとれてポイントがたまりますので、エクスペディアで予約すればよかったかな、と思っています。
エクスペディアだとキャンセルできないんじゃないか、と思ってアメリカン航空で予約しましたが、アメリカン航空でもキャンセルはハードルが高そうなのであまり変わらないかもしれません。
(3) アメリカのためのESTA申請を3月に行う
ESTAが何なのかいまいちよくわかっていないのですが、3月にオンラインで自らESTAの申請をしました。色々と入力(日本語OK)して、お金を支払えば1日で終わります。
(4) バークシャー総会のチケット(Credential)をebayで購入
バークシャーの総会に出席したり、バークシャー株主関係のイベントに参加するには、株主チケット(Credential)が必要です。
日本でバークシャー株を持っている株主にこのチケットは送られてきません。
私は、ebay(イーベイ)で購入しました。アメリカのオークションサイトです。
4月14日頃にイーベイで購入し、1枚2200円くらいでした。
4月はじめの頃はまだ出品する人も少なく、5000円以上とか高めに設定している人もいました
総会が近づくと出品が増えて安くなるだろうと思い、2週間くらい待っていました。
日本に送ってもらうと送料が高くなるので、アメリカの宿泊先のホテルに送ってもらいました。
ホテルに事前に「イーベイで買う総会チケットをホテルに送るので、保管しておいてもらえますか?」とメールで質問しました。
ホテルからは「いいですよ」という以下の回答がありました。
You can send the credntials to the property with your name on them and we will hold them for you.
これで一つ懸念となっていたチケット問題が解決できました。
(5) 総会のチケットは株主であることを証明して自ら正式に入手できる
バークシャーの株主は、”Will Call”に行って自らが株主であることを証明して株主総会のチケットを入手することができるとされています。
Will Callは、上記写真のとおり、総会の会場にありました。
自分がバークシャーの株式を持っている楽天証券の口座情報をプリントアウトして英訳を記入して説明すればいいのだろうか、とか考えたのですが、これは実行しませんでした。
2 バークシャー・ハサウェイの株主総会開催地のオマハへGo!
総会数日前に東京からオマハへ移動しました。この写真は、オマハの空港内にあったお店のものです。
(1) 往路のアメリカン航空の機内は思いのほか快適だった
新しい機材なのか、機内はきれいで、座席の画面は大きく、映画のラインナップが凄まじく豊富でした。こんなたくさんのラインナップ見たことがない、というくらいたくさんありました。
食事も思ったよりもよかった気がします。日本語をしゃべるCAさんも普通にいました。
かつてアメリカン航空でアメリカに行ったときは、日本語字幕の映画はなく、ゲームも古い、機内食もおいしくない、というイメージでした。
かなりのパワーアップです。最近はよくANAを使っていますが、この飛行機に関してはANAよりアメリカン航空の方がよかった。
(2) ロサンゼルス空港経由。預入荷物はオマハに直行せず、一度自分で引き揚げる
オマハに着いたら荷物が来てない!
という事態にならないように、ロサンゼルス空港で一度荷物を自ら引き揚げようかなあと考えていました。
ところが、ロサンゼルス空港では、同空港を経由する人も含めて全員が一度荷物を自分で引き取るようです。
ということで安心して荷物を引き上げました。
(3) ロサンゼルス空港で目的地オマハまで荷物を再度預入
ロサンゼルス空港で自分の預入荷物を引き揚げました。そこから自分でアメリカン航空のデスクに持参して再度預け入れるのかと思っていました。
違いました。
入国審査の手続が完了すると、入国審査とかやるゾーンの中で経由便の人は荷物を預けるところがあるのです。
「どこに預けるのかな」と考えるまでもなく、空港職員がやってきて荷物を私から取り上げてベルトコンベアに載せてしまいました。
本当に大丈夫かなと思って、「それってオマハに行きますか?」と職員に聞きました。
職員はよくわからない顔をちょっとしましたが、「そうだ」といいました。
オマハかどうかはわからないが、経由便の荷物は荷物についたタグの目的地に運ばれるようになっているということでしょうか。
結果として荷物はちゃんとオマハに着きました。
ロサンゼルス空港で預入荷物を持っている時間は短いので、もし荷物を出し入れするのであれば、荷物をベルトコンベアから引き揚げた直後にするのがおすすめです。
(4) ロサンゼルス空港は意外に寒い。上着が欲しかった。
ロサンゼルス空港で4時間くらいオマハ行き飛行機を待っていました。待っているところがちょっと寒かったので、上着を準備しておけばよかったと思いました。冷房ではなく、外の空気が少し冷たかったです。
(5) 飛行機内で「バークシャーの総会に行くんだ」という会話が聞こえてきた
私の後ろの席で、オマハ居住のアメリカ人と、バークシャーの総会に出るんだという中国人の会話が聞こえてきました。
中国でバフェットは人気だと言っていました。
機内はたしかに中国人がけっこういました。
しかし、まったくバフェットに興味なさそうなおばさんとかもいました。バフェット好きのおじさんが家族を引き連れてオマハに行くのかもしれません。
(6) オマハの空港到着。そんなに広くなくすぐに出られて快適
オマハの空港に着くと夜の10時を過ぎており、人は少なく、すたすたと空港内を歩いて出口付近まで行って荷物をとります。今考えると、出口のすぐ前に荷物を取るところがあるので、外部の人が簡単に盗める構造になっています。
(7) ウーバーの威力を実感。オマハ、夜10時過ぎでもすぐに車を手配できた
アメリカで初めてウーバーを使いました。
ウーバーイーツではなくただのウーバーです。
ニューヨークとかシカゴではなく、オマハで夜の10時過ぎにウーバーを使って、車が確保できるのだろうか?
と現地に行く前に心配していました。
しかし、オマハの空港で使ってみると、すぐに車の手配ができました。
ウーバーは、車の手配の際に、目的地と金額が最初に決まっています。これは非常にありがたいです。
運転手は、自分のウーバーアプリに出たルートをたどるだけです。迂回して遠回りして金を稼ぐことはできませんので、当然最短距離で走ってくれます。
したがって、運転手に行先を説明しなくていいのです。
また、お金のやりとりもありません。ウーバー上に登録したクレジットカードで決済が完了します。車を降りるときには「サンキュー」とだけ言えばいいのです。
これは外国旅行の移動のハードルを劇的に下げてくれます。
(8) ホテルに到着
エクスペディアで予約していたホテルに到着。ちゃんと予約できていました。ありがとうエクスペディア。
株主総会のチケットもebayからホテルに届けられていました。
ステイブリッジ スイーツ オマハ エイティス アンド ドッジ(Staybridge Suites Omaha 80th And Dodge)
ホテルの部屋は、「広い!」と感じました。キッチンも広い。
新しさはないですが、十分にきれいで、値段を考えると満足できるレベルでした。
(9) ホテルは朝食込みだった
ホテルの受付をすぎるとすぐに広めの空間があり、朝食会場になっています。
朝食の場所はすぐわかりました。
3 バフェットの家やバークシャー・ハサウェイ本社を巡るオマハ巡礼の1日
株主総会前日の金曜日は、バフェット宅、バークシャー本社等を訪れるオマハ観光をしながら、総会会場のショッピングイベントに出かけました。
(1) オマハ地図と観光ルート外観
ホテルから株主総会会場までを歩き、途中でバフェット自宅、マクドナルド、バークシャー本社等を巡りました。
(2) ホテルを出発してバフェット宅へ歩いて向かう
ホテルの近くの交差点。ここから大通りに沿って歩きました。
歩いている人はあまりいません。
しかし、道はきれいでしたので、歩いていても全然大丈夫でした。
ホテルからバフェット宅までは、距離が3km、徒歩約45分です。
(3) ウォーレン・バフェットの家の前に到着!
ついに来ました。バフェットの自宅です。
閑静な住宅街にあります。
豪華なお屋敷という感じはありません。この住宅街の中の1つの家、という感じです。教えてもらわなければ世界有数の金持ちの家とは心にも思わないはずです。
(4) バフェット宅前はたくさんの見物客がいた
「自分もこの人達と同じか…」と悲しくなるくらいたくさんいました。
私が訪れた時に多かったのは中国人でした。中国人と韓国人らしき人達が言い争いをしていて、やめてほしいなぁと思って近くを素通りしました。
バフェット宅前の信者たちの熱気を感じながら、バフェット宅を離れ、次なる目的地である「マクドナルド」に立ち寄るべく、ファーナムストリートを歩き始めました。
バフェット宅からそのマクドナルドまでは約2km、徒歩約30分です。
(5) バフェットが毎朝ドライブスルーに立ち寄るマクドナルドで昼食
バフェットのドキュメンタリー番組「ウォーレン・バフェット氏になる (字幕版)」(原題:Becoming Warren Buffett)で重要な情報が明らかになりました。
(*この番組はバフェットに興味のある人は必見です。アマゾンで399円で見れます。おすすめ。)
バフェットは、毎朝自宅からバークシャーに車で通勤する途中に、マクドナルドに寄ってドライブスルーで朝食を買う。
地図を見ると、考えられるマクドナルドはここのマクドナルドしかない、ということでここに来ました。
韓国人っぽい観光客がこのマクドナルドの写真を撮っていたので、きっとそうなのだろうと思いました。
また、後でウーバーに乗車したときに、ドライバーからここがバフェットが毎朝通うマクドナルドだと教えてもらいました。
マクドナルドで少し休んで、次に向かうのは、オマハにおける「バフェット信者の2大聖地」のもう一つである「バークシャー・ハサウェイ本社」に向かいます(バフェット自宅とバークシャー本社が2大聖地と勝手に指定)。
マクドナルドからバークシャーまでは、約800m、徒歩約10分です。
(6) ついに来た!バークシャー・ハサウェイ
マクドナルドからファーナム・ストリートを歩いていると、ほどなくしてバークシャーのあるビル、キューイットプラザが見えてきました。
「おお~っ、バークシャーだあ」
と感激していくつか写真を撮りました。
グーグルマップで「こんなところにこんなビルにオフィスがあるのかあ」と見てから幾数年。
ついにバークシャー・ハサウェイを直接見ることができました。
ここにもまた中国人の団体がいました。
その団体はみんなでお揃いのTシャツを着ていました。そのTシャツには「JUDGE FUND」と書いてありました。
バフェット流投資をベースにした中国の投資ファンドかもしれません。明らかに興奮していました。
その団体は、ビル外観の写真を撮りまくった後、ビルの中に入っていきました。私はビルの中には入りませんでした。
(7) オマハの観光スポット・オールドマーケット
バークシャーの後は、オールドマーケットに立ち寄りました。ここは総会会場に近く、ついで寄りにはよい場所です。
古い街並みを残すのんびりとした商店街のようなところです。レストランやカフェはどこも活況でした。
(*バフェットとゲイツがオールドマーケットの店を訪れている動画です。)
オールドマーケットのカフェで少し休んで、次は総会会場のCHIヘルスセンターに向かいます。
(8) 株主総会の会場CHIヘルスセンターでショッピング
このショッピング会場は、たくさんの人が集まっており、みんなたくさん買い物袋をぶら下げていました。
非常に活気があり面白かったです。
(9) 総会当日のランチボックス引換券を前日に購入
総会会場で、総会前日に、総会当日のランチボックス引換券が販売されています。
バークシャーの総会ガイドには以下のような説明が記載されていました。
Pre-Purchase Lunch Vouchers
Levy will offer Jason’s Deli boxed lunches on Saturday, May 4. Boxed
Lunch Vouchers are limited and available for advance purchase
starting at 12pm on Friday, May 3 until the lunch break on Saturday,
May 4. This allows shareholders the ability to pre-purchase their
voucher so you can redeem them on Saturday. Boxed Lunch Vouchers
are $15 and can be redeemed at any Express Lunch Distribution
location on Saturday, May 4 only. The variety of boxed lunch options
will be based on availability per distribution location.
これはいったい何なのか?
と疑問に思いつつ、現地に行きました。
前日にランチボックス引換券が販売されているのです。総会会場の、ショッピング会場を出たところの1階に仮設カウンターのようなものがあり、そこで売っていました。クレジットカードでも買えました。
こんな感じのチケットを買います。総会当日にランチボックス交付場所にこれを持っていくと、ランチボックスと交換してもらえます。
ランチボックスで何を選ぶかは当日決めます。チケットを買うときには選びませんでした。
このランチボックス引換券販売所にはちょっとした列ができており、5~10分くらい並びました。
並んでいると、列のすぐ後ろからこんな会話が聞こえてきました。
A:「この列は何ですか?」
B:「明日のランチボックスと交換できるチケットが買えるんだ。明日の昼食時間帯はどこもすごく混むから、ここで買っておいた方がいい。」
A:「それはたしかにそうだ。この総会に来るのは何回目ですか?」
B:「何回か来ている。△△で資産運用ビジネスをやっている」
・・・・・・
(10) 夕食はオマハステーキ
Spencer’s for Steaks and Chops
総会会場の近くにあって歩いていけて、おいしそうなステーキレストラン、ということでここにしました。
オマハステーキはとてもおいしかった!
ということで大変満足な夕食でした。
しかし、少し残してしまったので、ステーキの一部とポテトをドギーバッグに入れてもらって持ち帰ることにしました。
このステーキとポテトが後で役に立つときがくるのです。
(11) ウーバーでホテルに戻る
ウーバーアプリで配車をして、ホテルに戻りました。ウーバーは本当に便利。
明日総会は朝が早いので早く寝ました。
4 バークシャー・ハサウェイの株主総会に参加!
ついにバークシャーの株主総会(年次総会)当日が来ました。
(1) 午前4時くらいに起床
早めに会場に到着すべく、起床時間を早くしました。午前3時とかから会場前に陣取っている人もいるようです。
午前4時ではホテルの朝食ビュッフェはやっていません。
前日の夕食のために訪れたステーキレストランで食べ残して持って帰ったステーキとポテトを、部屋の備え付け電子レンジで温めて朝食にしました。
泊まったホテルは部屋に電子レンジや電子コンロがあるのが特徴です。
ステイブリッジ スイーツ オマハ エイティス アンド ドッジ(Staybridge Suites Omaha 80th And Dodge)
(2) 5時半には出発準備万端!しかしウーバーがなかなかつかまらない
ウーバーアプリを見ると、そこそこの台数の車がバークシャーの総会会場に向かっているのがわかりました。
しかし、ホテルに来てくれる車がなかなかない。
ようやく車確保!と思ったら、その車はかなり遠いところを走っているようです。
そしてウーバーアプリでその車を見ていると、バークシャーの総会会場に向かっています。
誰か他の人を乗せてバークシャーの総会会場に行くのでしょう。案の定総会会場に着いてからこちらのホテルに来てくれました。
ウーバー運転手によると、午前4時でもけっこうもう人がいるぞ、とのことでした。
(3) 総会会場CHIヘルスセンターの入り口の前には午前6時ですでに行列ができていた
どこかのサイトで、「入口は、1階ではなく2階にすべきだ。そうすれば入口から入った後にエスカレーターをかけあがる時間を節約できる」というような記事を読みました。
初めて総会に参加する私は、とりあえずそれに従って2階入口に向かいました。
その2階入口前の様子が上記の写真です。午前6時です。みんなやる気に満ち溢れています。
上記の写真を見て思い出したのですが、朝6時でそれなりに寒いです。みんなけっこう暖かい服装でした。
午前6時で遅いかな、と思いましたが、そんなに遅くはなかったようです。
(4) 午前7時半開場。しかし、荷物検査のせいか全然行列は進まない
7時半に開場すれば、堰を切ったように会場になだれこむのだろうか、と思っていました。
実際は違いました。
簡単な荷物検査もあって、実にゆっくりと少しずつ人が入っていくのです。
会場内で走っている人もいませんでした。
(5) 午前6時から並んだ結果、席を確保するのは苦労せず。もう1階低い階でも狙えたかもしれない。
午前7時過ぎあたりから並ぶと、席確保が大変かもしれません。全部自由席で満員です。
すぐ隣にやってきた人は、7時半に会場に着いた、と言っていました。7時半着でも座れたということですが、けっこうギリギリだったと思います。
最上階の席にしたところ、バフェットとマンガーがとても小さく見えたので、もう1階低い階でもよかったかもしれません。
もしもう一度行くことがあれば低い階を選んでみます。
(6) 株主向けShareholder Movieが楽しめるかは英語力次第か
このとおりです。英語なしでも面白いのもありますが、英語の機微がわからないと、他のアメリカ人がみんな笑っていて、自分は理解できない、という事態に陥ります。
チャーリー・マンガーの発言にはみんな大体笑うのですが、聴き取りが難しい!
ムービーは、意外にもCMがけっこう含まれていました。日本でもよく見るアップルのCMとか。
アップルの社長とかが出演して作った特別動画というのもありました。
アップルとバフェットが協力して、アップルの研究所内で極秘プロジェクトを進めるという内容です。
動画の最後に極秘プロジェクトで開発された成果物が明らかにされます。
「バフェットの新聞投げ」というゲームアプリです。
関係者がものすごく真剣に開発したものがものすごい単純なゲームアプリだった、というオチで、会場では笑いが起きていました。
ムービーの最後のパートは、バークシャーの子会社のCEO達の紹介です。各CEOの写真(静止画)が移されるだけなのですが、アップテンポな替え歌らしきもので「俺たちのCEOはすげーぞ!」と褒め称え、アメリカのプロスポーツでホームチームを熱烈に応援するかのように暗い会場でライトアップで盛り上げるのでこれはなかなか面白かったです。
子会社のCEOも会場に来ていると思いますので、あれだけ猛烈に前向きに紹介してもらえたらうれしいと思います。
この子会社CEO紹介が終わるとバフェットとマンガーのQAセッションが始まります。
(7) バフェットとマンガーは静かに登場
子会社CEO賛歌が大音量で鳴り響くなか、バフェットとマンガーはステージの後ろのカーテンからひっそりと現れて席につきました。
特にアナウンス等やスポットライトを当てたりすることもなく、CEO賛歌が終わると静かにQAセッションの開始です。
とても盛り上がる会場ですので、アナウンサーが強烈に盛り上げてバフェットとマンガーを紹介して始まるのかなあと思っていました。
(事前の想像図)
司会:「チャァリィィィ・・・・、ㇺァンガァァァァーーーー!!!!」
観衆:「うぉー!!マンガー!!!」
こんな盛り上がりにはなっていませんでした。
(8) バフェットとマンガー
質問を受けると、まずバフェットがどわーっとたくさんしゃべって答えます。
マンガーは、質問を聞いてる時間、バフェットが答えている時間も、スナックをよく食べていました。マイクが入ったままですので、食べている音がよく聞こえます。
マンガーは、”I have nothing to add”.(付け加えることはありません)のセリフで有名なこともあって、あまりしゃべりません。
会場からの質問で、「5Gについてどう思いますか?」というような質問があったときのマンガーの回答。
マンガー:I don’t know about 5G.
これだけでした。
マンガーは、しゃべっても本当に少しだけで、長々としゃべりません。しかも聴き取りにくい。ただ、しゃべるとたいてい会場は笑いに包まれます。
マンガーがしゃべり始めると、みんな笑う準備をしている、という感じです。
バフェットもよく冗談を言うのですが、マンガーがより年上のひねくれ老人だとすると、バフェットが真人間に見えてきました。バフェットは、マンガーのコメントに若干冷や冷やしている様子があり、インタビューでいつも自信満々に答えているバフェットとは違った感じがしました。
バフェットが、あまり回答に時間をかけないマンガーに「私と同じ時間使って回答できるんだから、もっとしゃべったらどうだい?」というようなことを言ったりしていました。
英語がよりわかるともっと面白いだろうなぁと思いました。
9歳くらいの女の子が質問していました。こんなやりとりでした。
女の子:9歳でここに来るのは4回目です。
バフェット:You should be rich.(君はきっと金持ちになるよ)
バークシャーの総会に来てもお金がもらえるわけでもなく、なんかすごい特典が得られるわけでもありません。金持ちになることが約束される場ではないのです。
それでも、こんな小さい子が熱心に来ている、これは金持ちになる素質がある、とバフェットが冗談でも言うということは、金持ちになるには、そういうアンテナをはる能力、興味、といったセンスが必要だとバフェットは感じているのでしょう。
(9) 疲れたら買い物に行く
ずっと聞いていると疲れます。
バフェットやマンガーがしゃべっている最中に席を立つ人はたくさんいます。
バフェットも株主への手紙の中で、「QAセッションに疲れたら買い物へどうぞ(チャーリーがしゃべっている時に行ってもらうことを願います)」というようなことを言ったりしています。
バフェットとマンガーは本当にタフです。声に疲れた様子を全く感じさせません。
買い物会場の休憩スペースの様子です。
みんなけっこうお疲れです。
バフェットとマンガーのQAセッションの最中も多くの人が買い物を楽しんでいました。
買い物会場では、缶のコカ・コーラと小さいペットボトルのミニッツメイドのオレンジジュースが無料でもらえました。大々的に配布しておらず、端っこにあるタンクの中から勝手にもっていってよいというシステムで、言われないと気づきません。
これらを購入しようとしたら「無料ですよ」と店員に言われました。
(11) 総会終了
午前4時に起床し、旅の疲れも出てきたことから、午後は総会会場をプラプラしたり座ったりで、あまりQAセッションを真面目に聞いていませんでした。
席に戻ると上記写真のとおりもう終わっていました。
どういう終わり方だったのかは気になります。
5 バークシャー・ハサウェイの株主総会総括
バークシャーの総会とオマハ観光は、バフェットファンにはとても楽しいものです。
興味のある方はお早目にホテルを予約されることをおすすめします。先の予定がわからない方は、キャンセル可能なプランにすることを忘れずに。