ジェローム・ドッドソンの個別銘柄株式選択基準

ジェロームドッドソン

楽天証券「バロンズ拾い読み」2019年1月7日号の「Values and Value Stocks-How to Beat the market バリュー株【投資講座】 市場をアウトパフォームする方法をジェローム・ドッドソン氏に学ぶ」を一部紹介します。

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目次

1 ジェローム・ドッドソンはスーパー投資家

ジェローム・ドッドソンは、パルナッソス・インベストメンツの創業者であり、2016年に、ウォール・ストリート・ジャーナルが選出した長期間(1,3,5,10,20年間)どの期間でもS&P500をアウトパフォームしたファンドマネージャーの4人のうちの1人です。

残りの3人は誰だろう。

2 バリュー株とグロース株は区別せず、一心同体と考える

ドッドソン氏は、「私はグロースとバリューの区別を信じていない。バリューとグロースは一心同体だ」と述べる。

(本記事)

この考えは、バフェットも同じだと思います。

3 財務の4つの健全性指標

ドッドソンの注目する指標は次のとおりです。

① 流動比率

流動資産÷流動負債  少なくとも2倍以上

② 当座比率

(流動資産-在庫)÷流動負債  少なくとも1倍以上

③ 長期債務÷自己資本  0.7倍未満

④ 債務÷EBITDA  2倍未満

ここに出てくる「債務」は、「負債」と読み替えないと日本のBSを転用することができなくなりそうです。

4 バリュー株判断のための指標

① 株価収益率(PER)

過去5年平均を下回るもの

② 株価売上高倍率(PSR)

過去5年平均を下回るもの

③ 株価÷5年高値 比率

株価の絶対的な水準として、過去5年間高値の80%未満の水準でなければならない。

本記事

5 グロースの評価は、ROEが定期的に15%を上回ること

これはなかなか厳しい基準です。

6 サステナブル投資の基準

ドッドソン氏の最も重要な基準は、企業が従業員と環境をいかに扱うかだ。
従業員が満足していれば従業員の回転率も低く、採用や研修の費用が減少する。
また、満足した労働者の生産性は比較的高い。
環境面では、エネルギー、水および素材の節約は費用節減になる。
さらに、汚染回避は、疾病や、費用のかかる訴訟や罰金の脅威も避けられる。

本記事

人や環境にやさしい、だけではなくコスト面でどういう効果があるのかは大事です。

7 投資対象は優れた事業でなければならない

ドッドソン氏は、企業の成長を判断するためにモートを精査するよう強く勧めている。モートは、マーケティングのユニークなコンセプト、著名ブランド、または、模倣が難しい製造プロセスなどが含まれる。

本記事

ここもバフェットと同じ考えです。

8 Margin of safetyを考えて買値を決める

最後に本源的価値を計算して、グレアム教授の安全余裕度を加味するために、3分の1を差し引く。

本記事

本源的価値の計算方法を教えてほしいのですが、記事には載っていませんでした。

自分で企業の価値を計算して、その価値の3分の2以下の価格で買え、ということですね。3分の1の部分が安全余裕度になるわけです。

9 まとめ

ドッドソンの考えは奇をてらったものではありません。

また、この基準を使ったからといって百戦百勝になれることもありません。

しかし、どれもとてもシンプルな基準であり、「スーパー投資家もこんな基準を持っているのか」と参考になります。

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